このメモについて

trisblocks を少し遊ぶと、こんな場面に出くわします。

  • 壁にぴったり付けたミノを回したら、勝手に1マス横へずれて入った
  • 隙間に入らないと思っていたのに、回したら下へ潜り込んだ
  • 同じ場所なのに、右回転と左回転で入る場所が違った

これは不具合ではなく、回転の仕掛けがそう作ってあるからです。 仕組みが分かると、入らないと思っていた場所へ意図的に入れられるようになります。 このメモではその中身を説明します。


そもそも回転とは「枠の中で回す」こと

trisblocks のミノは 3マス。これが 3×3の枠の中に収まっています (横一直線のミノだけは、都合上もう少し広い枠で扱われます)。

回転は、この枠ごと90度回す操作です。ミノそのものを1マスずつ動かすわけではありません。

      枠を回す前          右へ90度回した後
       . . .               . X .
       X X X       →       . X .
       . . .               . X .

6種類のミノが、それぞれ4つの向きでどうなるかを並べておきます。 白い点が回転の軸です。 軸は動かず、まわりのマスだけが入れ替わります。 (下の表は横に長いので、狭い画面では横へスクロールしてください)

枠の中で回すだけなら簡単なのですが、問題は回した結果が壁や積んだブロックと重なる場合です。 そのまま回すとミノがめり込んでしまいます。


めり込んだら「逃がす」

重なってしまった時、trisblocks はその場で回転を諦めません。 代わりに、少しずらせば入る場所を順番に試します。

試す順番はあらかじめ決まっていて、最大6か所あります。

  • 1か所目 … ずらさない (そのまま回せるならこれで終わり)
  • 2〜5か所目 … 横へ1マス、下へ1マス、斜めへ2マス…といった逃がし先
  • 6か所目 … 上の5つが全部だめだった時だけ試す、trisblocks 独自の逃がし先

上から順に試して、最初に入った場所で確定します。 どこにも入らなければ、その回転は失敗して何も起きません。

実際の並びが下の表です。 8通りの回し方 それぞれに、6か所の逃がし先が 優先順に並んでいます。 座標は (右が +、上が +) で、 濃いマスが回転前の 3×3 の枠、白い点が逃がした先の軸の位置です。

この表はゲーム本体のデータからそのまま起こしたものなので、 実際の挙動と必ず一致します。

「回したら勝手に横へずれた」の正体はこれです。ずらしたのではなく、ずらさないと入らなかったわけです。


左右で表が違う

ここが面白いところで、右回転と左回転では逃がし先の並びが違います

そのため、同じ形・同じ場所でも、回す向きによって着地点が変わります

      壁ぎわの同じ位置から

        右回転 → 1マス横へ逃げて、その場に立つ
        左回転 → 下へ潜り込んで、一段深く入る

trisblocks のミノは3マスと小さく、左右対称な形が多いので、 見た目には「どちらに回しても同じ」に思えます。 ですが逃がし先の表が左右で違うので、実際には結果が変わります。

これは駆け引きとして意図的にそうしてあります。 「どちらに回すか」がそのまま「どこに入れるか」の選択になる、という設計です。

入らないと思った場所は、逆回しを試してみてください。 入ることがあります。


6か所目 ─ trisblocks だけの逃がし先

1〜5か所目は、この種のパズルで広く使われている並びをそのまま使っています。 ただ、それは4マスのミノを前提にした並びです。

trisblocks のミノは3マスなので、そのままだと逃がしきれない形が残ります。 そこで6か所目を独自に足してあります。

6か所目は、1〜5が全部だめだった時にだけ試されます。 ふだんの回転では出番がなく、行き場のない場面でだけ静かに助けてくれる、という位置づけです。

「絶対入らないはずなのに入った」という場面があれば、たいていこれです。


落としてから回す

もうひとつ、覚えておくと火力が変わる仕掛けがあります。

ミノを一気に落として置いた直後、ほんの数フレームだけまだ動かせる猶予があります。 この猶予の間に回すと、落としきった位置から回転をやり直せます

これが効くのは、深い隙間に潜り込ませたい時です。

      ① 一気に落とす  → 隙間の上でいったん止まる
      ② すぐに回す    → 逃がし先が働いて、隙間へ潜り込む
      ③ そのまま置く

上から回しながら降ろそうとすると、途中で引っかかって届かないことがあります。 先に底まで落として、それから回すほうが確実に入る、という場面は多いです。

この猶予中の操作は CONFIG で切り替えられます

  • 落とした後の回転 … 既定で オン
  • 落とした後の左右移動 … 既定で オフ

左右移動まで許すと、置いたミノが横へ滑って見えるので既定はオフにしてあります。 好みで変えてください。

なお、猶予の間ずっと回し続けて永久に置かないことはできません。 やり直せる回数には上限があり、それを超えると強制的に置かれます。


回転で「スピン」になる

回転がただの向き変えで終わらないのは、回転で入れて消すと火力が跳ね上がるからです。

  • ふつうに1ライン消し … 0段
  • 回転で入れて1ライン消し … 2段

同じ1ラインでも中身がまるで違います。 しかも連続ボーナス (BtB) がつながるので、続けるほど差が開きます。

その成立条件と、具体的な作り方は別のメモにまとめました。 ここでは「回転は、入れる手段であると同時に、火力を出す手段でもある」とだけ覚えてください。


まとめ

  • 回転は枠ごと90度回す。めり込んだら最大6か所の逃がし先を順に試す
  • 最初に入った場所で確定。どこにも入らなければ回転そのものが失敗する
  • 右回転と左回転で表が違う。入らない時は逆回しを試す
  • 6か所目は3マスのミノ用に足した独自の逃がし先
  • 落としきってから回すと、深い隙間へ潜り込ませやすい
  • 回転で入れて消すとスピンになり、火力が大きく伸びる

次は、そのスピンの作り方を具体的に見ていきます。